ロータリードライブ
こんばんは。おじゃぷろです。
そろそろ2018年にさしかかり、年末いかがお過ごしでしょうか。
私は忘年会が続き、まだまだ終わりそうにない2017年でございます。
さてさて。今回は駆動とシャフトについて〜
現在、ほとんどのマシンは6角シャフトを車軸に使っているかと思いますが、
よりシャフトに適した”精度が高く”、”動力伝達に強い”素材があります。
SFMのプロペラシャフトに使われている2mmのシャフトです。これを車軸に使います。
加工時の独特なおにぎり型の断面から”ロータリー(ドライブ)”と呼んでいます。
上級者向けではありますが、1段階・2段階より強い駆動を目指す方におすすめです。
メリット
- 6角シャフトと比べて、エネルギーロスが少なく、駆動が力強くなる
- プロペラシャフトに使える高い精度のため、(車軸起因の)ホイールのブレが少ない
- 結果、今までにない速さが得られる(高速度域〜)
デメリット
- タイヤの交換・ギアの交換がわりと面倒
- 調整にけっこう時間がかかる
それでは、早速作り方です〜
用意するもの
- プロペラシャフトB(2mm径)
- 両軸用スパーギア3つ
- リューター
- 4mm径 x 0.5mm厚 のステンレスパイプ
- 打ち込み用トンカチ
治具作成
治具を2種類作ります
1,ギア打ち込みサポート用パイプ
4mm径 x 0.5mm厚 のステンレスパイプを8cmほど切ります
(切断面で怪我をしないよう気をつけてください)
2,ギア加工サポート用パーツ
両軸スパーギアの3つの点に沿って正三角形に加工します
治具はこれで完成です。
シャフト加工
プロペラシャフトBを両端からピニオンギア幅分ほど切ります
(必ず両端を切ります。片側だけでは後で620ベアリングの穴に通らない可能性があります)
ギア加工サポート用パーツ(2つ)に打ち込みます
(ピントが合ってないのスンマセン)
シャフトが両端1cm出るように調整します。
置いた時、転がらないようサポートの三角形で支えるように回転させて調整します
両端1cmほどシャフトが飛び出ている状態で
真上からリューターを当て、シャフトを削ります
(削った表面は平らになるように、傾かせず当てます)
これを3回、サポートの三角形に合わせて回転させながら削ります
すると、断面がおにぎり型の”ロータリーエンジンの回転子”のような形状になります
(削った後のバリは柔らかいスポンジやすりで取ります)
ギア側の加工
ギアが舐めにくいよう、ギアの固定位置を加工します。
(これは人によってやりかたが違うようです。ここでは”おにぎり型”に加工するやりかたでご紹介します。他にはヤスリで傷つけるやりかた、リューターで多角形に切削するやりかたもあります)
ギアボックスの幅を両端の”おにぎり型”のように加工します。これも3回回転しながら削ります
組み付け
スパーギアに2cmほど打ち込みます。
(この時、打ち込みサポート用パイプを使うと便利です)
ユニットに片足入れます
打ち込みサポート用パイプを反対側から挿します
縦にして上からシャフトを打ち込みます
ギアが真ん中にセットできたら620を入れます
ギアを調整します。左右、上下にブレがあれば修正または再度打ち込みします
その後、シャフトを回転・調整しながら接着剤でギアを”完全に”固定します。
(↑これ重要)
こんな感じで”ロータリー”なシャフトと駆動ができます。
Q&A
Q,どれぐらい効果あるの?速くなるの?
A,1ランク上のモーターへ切り替えるぐらいに速くなったとのことです。(使ってみた人曰く)
Q,ギアが交換しにくいのでは
A,交換したいときはニッパーで割ってから新しいギアを入れます。ガンバです(´・ω・`)
Q,打ち込み用パイプは必須?
A,必須ではありませんが、便利です
Q,なかなかギアの回転精度が出ない
A,ズレた状態から矯正するしくみを検討中です。それまでは何卒、試行錯誤でおねしゃすm(_ _)m
Q,中空2mmペラシャでもいい?
A,断面を”おにぎり型”にするには難しいですが、作成は可能です。強度や舐めやすさについて弱いので、改善は必要かと思います。
Q,駆動の遊びがなくなるのでは
A,遊びをなくすためのしくみです。
遊びをなくすための駆動はこちらでもご紹介しておりますので、よろしければご覧ください〜
(おそらく、全ての遊びをなくせば衝撃はピニオンギアが受けることになります。その時はピニオンギアが受けて壊れるなり堪えるべき、という考えです)